膵臓がんの手術後の再発や合併症、食事などの情報4つ
あなたは、「膵臓がんの手術をしたけど、再発したり今後の食事のことが心配だ」と、不安に感じていませんか?
そこで今回は、膵臓がんの手術後の再発や合併症、食事、抗がん剤などの、膵臓がんの手術後に知っておきたい情報を分かりやすく紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください。
膵臓がんの手術後の再発率・生存率はどのくらいなのか?
まず、膵臓がんの手術後の再発率・生存率がどれくらいかと言うと、「がん研有明病院」さんのデータによると、3年生存率が34%で、5年生存率が26%と言う数字が出ています。
再発率で言うと、約70~80%の確率で再発する、と言う厳しい数字と言えます。
ちなみに、上の表に「切除可能膵癌」と「切除可能境界域膵癌」の2種類がありますが、この2つは、
- 切除可能膵癌・・ガン細胞が膵臓だけにあるガン
- 切除可能境界域膵癌・・ガン細胞が「リンパ節」などの膵臓以外にも飛び出しているガン
と言う違いがあります。
ガン細胞が膵臓の中だけに留まっている分だけ、「切除可能膵癌」の方が生存率が高くなっているのです。
しかし、膵臓がんでも完治した例はありますし、余命1年と宣告されても何年も元気に生きている人もいるので、希望を捨てるには早いですよ。
膵臓がんの手術後に抗がん剤を使う目的・効果とは?
膵臓がんの手術後に抗がん剤を使う目的は、「手術で取り切れなかった小さなガン細胞を除去して、再発のリスクを最小限に抑えること」にあります。
検査などでガン細胞がどこら辺にあるかは、ある程度把握できますが、現在の医療技術では極小のガン細胞を発見することはできません。
しかし、その極小のガン細胞を放っておくと、やがて肥大化してガンが再発する原因となるので、抗がん剤を使って退治しようという狙いがあります。
膵臓がんと抗がん剤については、以下の記事に詳しく書いているので参考にしてください。
参考記事:膵臓がんでの抗がん剤の種類や効果、副作用について解説する
膵臓がんの手術後に起こる合併症・後遺症とは?
膵臓がんの手術後には、合併症や後遺症が起こる可能性は十分にあります。
では、なぜ膵臓がんの手術後に合併症や後遺症が起こるかと言うと、手術では膵臓がんの切除を行うので、その時に膵臓をどうしても傷つけてしまうからです。
例えば、私たちが地面にころんでケガをしたらカサブタができますが、膵臓がんの手術も同じように、膵臓の傷が自然と治っていきます。
しかし、膵臓の傷が変な治り方をした場合に、膵臓の中にある「膵液(すいえき)」が漏れたり、膿(うみ)が出来たりするのです。
具体的には、以下の様な合併症や後遺症があります。
- 腹腔内出血(お腹の周辺の中で出血が起こる)
- 胃排泄遅延(胃の消化が遅くなる)
- 糖尿病
- 腸閉塞(腸の通り道がふさがる)
ちなみに、膵臓がんの手術では、胃や腸も切除することになるので、胃や腸に関する合併症を起こることになるのです。
大まかに分けると以下の4つが挙げられますが、細かい合併症の内容については、手術をする際にもらうパンフレットや医師・看護師に相談できるので、再度調べることをオススメします。
膵臓がんの手術後の食事はどうするの?
膵臓がんの手術後の食事に関しては、細心の注意を払う必要があります。
なぜなら、膵臓には、血糖値をコントロールする「インスリン」と言う成分を出す役割があるわけですが、膵臓がんの手術で膵臓を切除すると、インスリンの分泌量が減ってしまうので、血糖値が高くなり糖尿病になってしまうからです。
糖尿病になった時に心がける食事法は、以下の3つがあります。
- 主食(ご飯・パン)・肉・野菜をバランスよく食べる
- 1回の食事の量を減らして、ゆっくりと食べる
- 血糖値が上がりやすい食材は控えめに食べる
糖尿病に良い食事は、糖尿病以外の健康維持にも良い食事とも言えるので、糖尿病に関係なく取り組みたい食事法ですね。
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