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膵臓がんでの放射線治療の効果や副作用、費用について解説する

膵臓がんでの放射線治療の効果や副作用、費用について

あなたは、「膵臓がんで放射線治療を受けるけど、効果とか副作用は大丈夫なの?」と、不安に感じているのではないでしょうか?

そこで今回は、膵臓がんでの放射線治療の効果や副作用、費用について分かりやすく解説していきます。

ぜひ、参考にしてください。

膵臓がんで放射線治療を行う目的・効果とは?

膵臓がんの放射線治療は、「ガン細胞は熱に弱い」と言う性質を利用して、放射線(X線、ガンマ線、電子線)をガン細胞に当てることでガン細胞を退治しよう、と言う治療法です。

基本的には、膵臓がんで放射線治療を行う目的は以下の2つがあります。

  • 手術で取り除けなかった小さなガン細胞を除去するため。
  • ガンの進行をくい止めたり、骨転移や皮膚転移による痛みを緩和するため。

多くの膵臓がんの患者さんはステージ3や4等の、ガンが進行した状態で見つかる場合が多いので、放射線治療は「ガンの進行をくい止めるため」に使われることになります。

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膵臓がんに放射線治療を使った時の治療率とは?

しかし、2016年12月現在では、「膵臓がんには放射線治療が良い!」と言えるほどの成果を出している、とは言えない状況です。

例えば、「新横浜かとうクリニック」さんも膵臓がんの放射線治療について、以下の様な見解を述べています。

手術ができない場合、次に放射線治療も検討します。
放射線治療単独では、よい効果は得られません。
抗癌剤を併用しても1年生存率32%であり、高精度放射線や重粒子線、陽子線治療に期待が集まっています。

引用:すい臓がんの最新治療 標準治療と先進医療 | 新横浜かとうクリニック

膵臓がんは「腺がん(せんがん)」と言うガンの種類で、ガンの進行が早い特徴があるので、放射線治療が難しいのが現状です。

なので、膵臓がんで放射線治療だけを行う場合は、ガンによる骨や皮膚の痛みを緩和するのが目的であったり、延命などの治療効果を目指す場合は「抗がん剤治療」と併用する場合もあります。

参考記事:膵臓がんでの抗がん剤の種類や効果、副作用について解説する

膵臓がんで放射線治療をした時の副作用とは?

膵臓がんで放射線治療を行うと、患者さんによって個人差がありますが、副作用があることを覚悟してください。

具体的には、「吐き気、だるさ、下痢、発熱、出血、皮膚炎」などがありますが、治療直後に起きるのか、数か月後に起きるのか、どのくらいの期間まで副作用が続くか等も個人差があります。

「じゃあ、放射線治療で副作用を避けるためにはどうすれば良いの?」と思うかもしれませんが、腕の良い放射線技師を見つけることですね。

そもそも、放射線治療で副作用が起きるのは、ガン細胞に放射線を当てる時に、ガン細胞の周りの健康な細胞にも放射線を当たってしまうからです。

現在の医療では「ガン細胞にだけ放射線を当てる」技術はないのですが、放射線技師の腕が良いほど、よりピンポイントにガン細胞に放射線を当てることができます。

膵臓がんで放射線治療を行った時の費用はどれくらい?

膵臓がんで放射線治療を行う費用は、どのくらいの期間まで行うかで変わりますが、自己負担額で20~50万と見積もった方が良いでしょう。
重粒子治療などの最先端の放射線治療の場合は、200~300万ほどかかる場合もあります。

それに加えて、入院費や抗がん剤の費用、食費など様々なところでお金がかかるので、少なくとも合計100万円はかかると思った方が良いです。

このように、膵臓がんの治療は家計を圧迫するほどの金額がかかるので、

  • 生命保険、がん保険の内容の見直し
  • 保険会社に連絡・相談をする
  • 病院や自治体の医療費相談の窓口に相談する

などを徹底して、少しでも医療費の支払いを楽にできるかを相談するようにしましょう。

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