食道がんがリンパ節に転移した時のステージや生存率、治療法について解説する
あなたは、「食道がんのリンパ節転移が見つかって、本当に大丈夫か心配だ」と、不安に感じていませんか?
そこで今回は、食道がんがリンパ節に転移した時のステージや生存率、症状、治療法などを分かりやすく紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください。
食道がんがリンパ節に転移するステージや生存率とは?
食道がんは、他の胃がんや大腸がんと違ってリンパ節に転移しやすいガンなので、どのステージでもリンパ節に転移する可能性はあります。
しかし、ステージによって、どの範囲までのリンパ節に転移しているかが以下の様に違ってきます。
- ステージ1・・原発巣(食道がんができた場所)の近くのリンパ節にとどまっている。
- ステージ2・・原発巣に少し離れた場所までリンパ節転移をしている。
- ステージ3・・かなり離れた場所までリンパ節転移している。
- ステージ4・・他の臓器に転移している。
リンパ節(リンパ管)は、血管のように全身に張り巡らされているチューブみたいなものなので、遠くに転移すればするほど、治療は難しくなりますし、生存率も低くなる傾向があります。
例えば、上のグラフを見てみると分かるように、ステージが進行するにつれて生存率も低くなっています。
ステージ1が約80%でステージ2が65%、ステージ3や4は30%以下の生存率になっています。
食道がんがリンパ節転移をしたら、どんな症状が出るの?
「リンパ節転移をしたから、この症状が絶対に出る」と言うものはありませんが、食道がんでは進行するごとに、以下の自覚症状が出る傾向があります。
- 食事をした時に、食道のあたりがしみる・違和感がある
- 食べ物がのどに詰まる感じがする
- 胸や背中が痛む
- 出血
- 声が枯れる、かすれる
同じリンパ節転移と言っても、ステージ1の食道がんでは自覚症状はあまり出ませんが、ステージ2,3となると「食べ物が詰まる感じがする、声が枯れる」などの、食道・のどに関係のある症状が出てきます。
そしてステージ4の末期食道がんになると、出血や胸や背中が痛む等のより重い症状が出てきます。
ただし、背中が痛いからと言って必ずステージ4と言うわけではなく、単に加齢の影響の場合もあります。
食道がんがリンパ節転移をした時の治療法とは?
食道がんがリンパ節転移した時には、基本的には「外科手術・抗がん剤・放射線治療」の3つの内、どれか1,2つを選んで治療を行っていきます。
この3つの内、最も成功率が高いのが外科手術なので、ステージ1~3の食道がんの人は外科手術を受けることになります。
手術の前や後に抗がん剤治療を行う場合がありますが、それは「手術では取り除けない小さなガン細胞を退治する」のが目的なので安心してください。
しかし、ガン細胞が転移、遠くまでリンパ節転移をして手術が難しいと医師が判断した場合は、「抗がん剤+放射線治療」を受けることになります。
基本的には、ステージ3,4の患者さんが受けることになりますね。
この治療の目的は、ガンを完治するのではなく、ガンの進行を食い止めるのが目的になります。
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