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食道がん

食道がんでの抗がん剤治療の効果や副作用、入院期間について解説する

食道がんの抗がん剤治療の効果や副作用

あなたは、「食道がんで抗がん剤治療を受けるけど、本当に効果があるの?副作用が心配過ぎるけど・・」と、不安になっていませんか?

そこで今回は、食道がんで抗がん剤治療の効果や副作用、入院期間について、医療に詳しくない人でも分かりやすく解説をしていきます。

ぜひ、参考にしてください。

食道がんで抗がん剤治療をする目的や効果とは?

食道がんの治療では、ほとんどの人が抗がん剤を使うことになりますが、そもそも、抗がん剤治療をする目的・効果とは何なのでしょうか?

じつは、食道がんで抗がん剤治療を行う目的は、以下の2つがあります。

  • 手術後のガンの再発を防止するため
  • 検査では見えないガン細胞を退治するため

例えば、ステージ2や3の食道がんの場合は、手術の前後に抗がん剤治療を行う場合があります。
なぜなら、手術では検査で発見したガン細胞を取り除くことができますが、検査でも発見できない極小のガン細胞を取り除くことができないからです。

だから、抗がん剤の働きを利用して、手術で取り残したガン細胞を退治することで、再発防止の効果が期待できます。
「名古屋大学医学部付属病院」さんも、食道がんの抗がん剤治療について以下の様に述べています。

手術後にがんが残っている場合でも、それが非常にわずかであれば、体に備わった抵抗力が勝り、がんは死滅する可能性があります。
残ったがんがある程度の大きさになれば、もはや死滅することはなく、やがては命に関わるようになります。
従って、術後にがんが非常にわずかに残っている段階で、積極的に抗がん剤で治療することが、がんに対するより確実な治療となります。

引用:手術と組み合わせて行う抗がん剤治療 | 名古屋大学医学部附属病院 消化器外科2

他にも、ステージ4の食道がんの場合は、まだ成長しきれていないガン細胞やすでに進行したガン細胞の成長をくい止めることで、ガンの悪化・予防を目指す意味で抗がん剤を使います。

食道がんの抗がん剤治療の流れ・入院期間

食道がんでの抗がん剤治療では入院して治療を行うのが一般的ですが、患者さんの希望や症状によっては「外来診察」も可能になっています。

入院での抗がん剤治療は、基本的に2~3か月の入院期間を取り、それ以降は症状を見て入院を続けるか、治療を終えるか等を決めていきます。

入院の場合は、「シスプラチン」と「フルオロウラシル」と言う2種類の抗がん剤を使った「PF療法」を行っていきます。
シスプラチンは1日目に使い、フルオロウラシルは1~5日目の5日連続でを使って、その後3週間休むと言うサイクルを「1クール」として、2~3クール繰り返し行います。

なので、抗がん剤治療は点滴をしているイメージが強いですが、基本的には何もせずに様子を見る時間の方が長いのです。

もし、放射線治療と並行して行う場合は、抗がん剤治療の3週間の休みの時に行う場合が多いです。

食道がんの抗がん剤の副作用とは?

以上の説明を聞くと、「抗がん剤って怖いイメージがあったけど、結構役に立つじゃん」と思うかもしれませんが、副作用は避けられません。
なぜなら、抗がん剤はガン細胞を攻撃するだけでなく、周りの健康な細胞までも攻撃してしまうからです。

主な副作用には、「嘔吐、食欲不振、下痢、だるさ」などが自覚症状で現れて、検査で「白血球の減少、骨髄抑制」などが判明することがあります。

しかし、副作用は必ず出るものではなく、個人差がハッキリと出るのも特徴です。
例えば、同じ薬を使ってもAさんは普通に生活できるのに、Bさんは嘔吐に悩まされる、と言った感じです。

最近では抗がん剤治療の時には、吐き気止めや下痢止めも一緒に飲むことが多いので、副作用を軽減することが可能ですし、医師に相談することで対応してくれることがありますよ。

患者は抗がん剤治療では何をすべきなのか?

ここまでの説明を聞くと、「患者はじっとしておくだけなの?」と感じると思いますが、もちろん患者さんの努力によってガン治療を行うこともできます。

よく挙げられるのが、水分を多く取ることですね。

食道がんで使う抗がん剤の「シスプラチン」は、ガン治療の効果が期待できる反面、毒性が強いので腎臓障害のリスクがあります。
なので、シスプラチンの毒を体の外に出すために利尿剤を点滴に入れるわけですが、この利尿剤の利尿作用を促進させるためにも、毎日大量の水を飲むことが望ましいです。

他にやるべきことは、よく食べてよく笑うことです。
なぜなら、食べ物は体を作るのに大事だし笑うのは精神的なストレスを緩和してくれるので、体の免疫を付けることに繋がり、ガンに抵抗する体づくりができるからです。

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