前立腺がんの自覚症状について知っておきたい4つのこと
あなたは、「最近、おしっこの調子がおかしいから、もしかしたら前立腺がんなのかも」と不安に感じていませんか?
そこで今回は、前立腺がんの自覚症状について必ず知っておきたいことを4つ紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください。
前立腺がんに自覚症状はあるのか?
結論から言うと、前立腺がんになった時には、自覚症状はほとんどありません。
私たちがガンになると自覚症状が出るのは、ガンができた臓器の機能が低下するからです。例えば、胃がんであれば、胃の機能が低下して食べ物が消化しずらくなるから、吐き気や食欲減少が起こります。
しかし、前立腺は、精巣で作られる精子に栄養を与えたり、精子を保護する成分を分泌する役割を持つ臓器です。なので、前立腺の機能が衰えても精子は体内で作られていますし、他の体の部分に何ら影響を与えないので、自覚症状が出にくいのです。
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前立腺がんが進行すれば自覚症状が出てくる
もし、前立腺がんが進行して骨に転移すれば、骨に強い痛みを感じる自覚症状が出てきます。
これは私たちの体中には「痛覚」と言う痛みを感じる神経が通っており、肥大化したガン細胞が骨の痛覚を刺激し続けているため起こる自覚症状だと言われています。
骨に転移したとなると、末期の前立腺がんの可能性が高く、外科手術での完治を目指すのは困難になります。現実的な治療法としては、ホルモン治療や抗がん剤が考えられます。
尿漏れや残尿感は前立腺がんのサインなのか?
よく「最近、尿漏れや残尿感がひどいから、ひょっとして前立腺がんなのでは?」と不安に感じる人がいますが、尿漏れや残尿感が前立腺がんの自覚症状になることはありません。
確かに、前立腺がんになった人は尿漏れなどの排尿障害に悩まされますが、それは外科手術を受けた後遺症なのです。
手術の時には前立腺を切除しますが、その時に尿漏れを抑える働きをする「尿道括約筋」や「膀胱括約筋」と言う部位を傷つけてしまい機能を低下させてしまうことが原因で起こるものです。
他にも、「前立腺肥大症」と言う前立腺が大きくなる病気がありますが、これと前立腺がんは全く無関係の病気で、どちらか一方の病気になったから発症率が高くなることもありません。
ただし、両方とも高齢になるほど発症率も上がっていく病気なので、同時に発症する患者さんも珍しくない、と言うだけですね。
前立腺肥大症と同時に発症した場合はガンのサインになる場合がある
以上の説明から分かるように、前立腺がんでは自覚症状はほとんどなく、ガンを発見するには定期的な検査が不可欠だと言えます。
しかし、前立腺肥大症と同時に前立腺がんが発症した場合には、自覚症状がガンのサインになる場合があります。その時の自覚症状は、以下の通りです。
- 残尿感
- 頻尿(トイレに行く数が多い)
- 排尿困難(おしっこが出したくても出ない)
- 尿が途中で途切れる
- 尿の勢いが弱い
このような症状が急に現れた場合は、すぐに病院で検査を受けてもらって、ガンの早期発見・根治を目指しましょう。