スキルス胃がんの腹膜播種 で起こる症状や治療法で知っておきたいこと
あなたは、スキルス胃がんの腹膜播種になって、「これからどうすれば良いのか」と悩んでいませんか?
そこで今回は、スキルス胃がんの腹膜播種の症状や様々なタイプの治療法を紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください。
スキルス胃がんの腹膜播種とは?
スキルス胃がんの腹膜播種とは、胃や肝臓を包み込んでいる薄い膜(腹膜)に、ガン細胞がばらまかれることを言います。
(ちなみに、腹膜播種の『播種』とは、「はしゅ」と読み、「たねまき」を意味する言葉です。)
スキルス性胃がんと腹膜播種(腹膜転移)の関係はかなり深く、もし、スキルス性胃がんが再発した場合は、90%以上の確率で腹膜にもがんが再発する、とも言われるほどです。
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では、なぜスキルス性胃がんになると、腹膜播種も起こしやすいのか?
それは、腹膜にはバリア機能があって、このおかげで通常の胃がんは長時間足止めをできるのですが、スキルス性胃がんに限っては、1つ1つのガン細胞が小さいので、このバリアをいとも簡単にすり抜けてしまい、腹膜にがんが転移してしまうからです。
スキルス性胃がんの腹膜播種による症状
スキルス性胃がんの腹膜播種になると、まず『腹水』と言うお腹がカエルのように大きく膨らむ症状が出てきます。
なぜ腹水になるかと言うと、スキルス性胃がんの進行によって胃や血液に穴が開いてしまうと、そこから水分がお腹に流れ出てしまい、その水分が原因で腹水になるのです。
また、腹水は見た目の変化だけではなく、肺や肝臓などの他の臓器を圧迫してしまうので、「吐き気、だるさ、食欲がない、下痢」などの症状が出ることがあります。
スキルス性胃がんの腹膜播種の治療法
スキルス性胃がんの腹膜播種の治療法は、基本的には「化学療法+腹膜切除」で根治・症状の軽減を目指していきます。
化学療法とは、抗がん剤を使うことです。
抗がん剤を腹膜内に流し込んで、腹膜内にあるガン細胞をある程度小さくして手術をしやすくした後に、腹膜切除をおこなうのがオーソドックスな治療法だと言えます。
金沢大学では、進行胃がんの腹膜播種の治療では、以下の様に行うようです。
審査腹腔鏡検査で播種が見つかった場合は、抗がん剤を腹腔内へ反復投与できるように腹腔内リザーバーを皮下へ埋め込みます。
腹腔内投与された抗がん剤は腫瘍の表面からしか浸透しないため、繰り返し投与することでタマネギを一片一片剥ぎ取るように縮小させる必要があるためです。
現在われわれの施設ではタキサン系抗がん剤の腹腔内投与と経口抗がん剤ティーエスワンの併用療法をおこない、6割の患者さんに根治手術が可能となっています。
手術前の抗がん剤は、全身に効く抗がん剤と腹膜だけに効く抗がん剤を組み合わせることで、治療効果を高める病院・医師が多いです。
もちろん、この治療法は患者さんの体力があるのが条件で、医師が「手術は危険」と判断した場合は、別の治療法を行うことになります。
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免疫治療と言う選択肢も考えておこう
胃がんに限らずガン全般の治療法として、『免疫治療』と言うものがあります。
免疫治療とは、本来体に備わっている「病気をやっつける力」を最大限に引き出すことで、ガンの進行を食い止めたり、治すのを目的とした治療法です。
三大がん治療は、外部からの力(手術・抗がん剤・放射線)を借りてがんを治療するのに対し、免疫療法は本来体が持っている免疫力(免疫細胞)を活かしてがんと闘うため、辛い副作用で苦しむことは、ほとんど報告されていません。これが免疫療法の最大の利点です。
「副作用がなくがんを治療できる」と聞くと、素晴らしい治療法に感じますが、その他の治療法と同じように、患者さんによって合う合わないがあるのも事実です。
例えば、こちらの記事では、200万を使って免疫治療をしたけど、残念ながら亡くなられた患者さんがいる、とのことです。
参考:200万円の免疫療法の途中で亡くなった兄(お便りから) : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)
しかし、免疫治療を通して、がんと必死に向き合おうとする患者さんもいます。この方は、2013年にステージ4の大腸がんが分かった後に免疫治療をして、2016年3月現在でも家族と一緒に暮らしているそうです。
参考:がん免疫療法: がん夫と息子とマイホームと ~幸せな10年後のために今できること
ガンには、様々な治療法があります。なので、「お医者さんが言ったから」と言うだけで治療をするのではなく、様々な情報を集めて、自分が納得のいく治療法を行うのが良いのです。
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