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胃がん

胃がんと胃潰瘍の自覚症状などの違いを紹介していく

あなたは、胃潰瘍が繰り返し起こっていて「もしかして、胃がんなのかも」と不安に感じていませんか?

そこで今回は、胃がんと胃潰瘍の自覚症状の違いや、胃がんか胃潰瘍かがわかる検査方法を紹介していきます。

ぜひ、参考にしてください。

胃がんと胃潰瘍の自覚症状の違いは?

多くの病気は、自覚症状によって見分けることができますが、胃がんと胃潰瘍に限ってはそうとは限りません。なぜなら、胃がんと胃潰瘍の自覚症状は、ほとんど同じだからです。

胃がんの自覚症状は、どれくらい胃がんが進行しているかによって違ってきますが、基本的には「お腹のハリ、嘔吐、食欲がない、血便、貧血」などが挙げられます。

胃の入り口(噴門部)や出口(幽門部)にがんができた場合、食べ物の通過障害が出てくることがあります。腹部膨満感、嘔吐、食欲不振、体重減少などが現れることもあります。がんからの出血により貧血になったり、おなかを押すと腫瘍が触れることもあります。

引用:胃癌の初期症状と末期症状 【がん相談無料-鈴木医院】

対して、胃潰瘍の自覚症状は、これも「お腹の痛み・ハリ、胸やけ、嘔吐、血便、貧血」などが挙げられます。

胃潰瘍は、胃酸(食べ物を粥状に消化するために分泌)がなんらかの原因によって胃粘膜まで消化してしまい、胃壁がただれて傷つき、ひどいときには筋肉までえぐりとってしまった状態です。

このように、ほとんど似たような症状が起きるのが、胃がんと胃潰瘍の特徴です。なので、実際に「1年間、胃潰瘍だと思っていたら、実は胃がんだった」と言うケースもあるほどです。

自分の病気が胃がんなのか胃潰瘍なのか分かる方法とは?

自分の病気が胃がんなのか胃潰瘍なのか分かるようになるためには、検査を受けるしかありません。

現在の胃の検査は5000~7000円の費用で1日で終わるので、休日にすぐに行くことをオススメします。

胃がんの検査は、基本的に「X線検査(レントゲン)」と「ペプシノーゲン法(注射で血液を採血する検査)」の2種類を同時に行います。

そして、この2つの検査でどちらかに異常が見つかった場合は、胃がんや胃潰瘍の可能性が高いので、胃カメラを使った「内視鏡検査」でさらに詳しく調べていきます。人によっては、いきなり内視鏡検査を行う場合もあります。

もし、胃カメラで胃を見てみて、胃の一部分が盛り上がっていたり押し込まれていたり、出血をしている場合は、胃がんか胃潰瘍だと判断されます。

参考記事:胃がんの血液検査で分かる数値や項目と費用について解説する

胃がんと胃潰瘍の検査の誤診は本当にあるのか?

現実にも、医師による胃がんと胃潰瘍の検査の誤審は起きています。

産経ニュースによると、『兵庫県立加古川医療センター』において、胃がんと判断した70代男性はじつは胃潰瘍だったことが判明。しかも、手術の必要は一切なく、その後男性は手術の後遺症の苦しみで自殺したと言われています。

県などによると、病院は平成23年3月、病理検査の際に他人の標本と取り違え、70代の男性を胃がんと誤診した。男性は胃潰瘍で手術は必要なかった。男性は平成24年8月に術後の後遺症に苦しみ自殺したが、和解内容では「胃の切除との因果関係は不明」としている。

引用:がん誤診、胃3分の2切除 2千万円支払いで和解 兵庫県立加古川医療センター - 産経WEST

他にも、70代女性が「公立南砺中央病院」において、胃潰瘍を胃がんと誤診したようです。

しかし、この女性の場合は手術後は健康を保っており、その後病院側は女性に謝罪、和解金の支払いを済ませて事なきを得ています。

富山県南砺市の公立南砺中央病院で市内の七十代の女性患者が実際は胃潰瘍(かいよう)だったのに胃がんと診断され、胃や膵臓(すいぞう)、脾臓(ひぞう)を切除されていたことが分かった。病理組織検査の結果を待たずに手術したため、誤診に気付かなかった。病院側は「胃潰瘍でも胃と膵臓は切除する必要があったと考えるが、脾臓は切除しない選択肢もあった」と過誤を認め、患者側に謝罪。同市は和解金七百万円を患者側に支払うと決め、三月一日開会の定例市議会に提案する。

引用:つなごう医療 中日メディカルサイト | 富山・公立南砺中央病院 胃がんと誤診、摘出

誤診がニュースになるぐらいなので発生の可能性は極めて低いと言えますが、念には念を入れたい人は、いくつかの病院で検査を受けると良いでしょう。

現在は「セカンドオピニオン」と言う考えが医療界に浸透していて、「患者は自分の納得のいく方法で治療をすべきだ」と言う風潮があるので、納得いくまで自分の体を知りましょう。

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