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乳がんの放射線治療の効果や期間、副作用について解説する

あなたは、「乳がんになって放射線治療をするけど、効果があるのかとか副作用が心配だ」と、不安になっていませんか?

そこで今回は、乳がんの放射線治療の効果、期間、副作用について、医療に詳しくない人にも分かりやすく解説していきます。

ぜひ、参考にしてください。

乳がんの放射線治療の効果・目的とは?

乳がんで放射線治療をする目的は、主に「手術後のガンの再発率を抑えるため」にあります。

手術では、レントゲン写真などで確認できる大きなガン細胞を取り除くことが可能ですが、目に見えない極小のガン細胞を取り除くことはできません。特に、リンパ節転移が見られる方の場合は、小さなガン細胞が散らばっている可能性は高いと言えます。

そこで放射線治療を使って、手術では取り除けなかった極小のガンを殺すことで、再発率をグッと下げることが可能なのです。

実際に、「乳癌診療Tips&Traps」さんの記事で紹介されているデータ(左)を見てみると、10年間の初再発率(初めて再発する確率)は、放射線治療(RT)をしなかった場合は35%ですが、放射線治療をすると19.3%まで減少していることが分かりますね。

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引用:Topics No.36:乳房温存療法の放射線照射の現状と将来 | 乳癌診療Tips&Traps

乳がんの放射線治療の進め方・期間

放射線治療をいつから開始するのかは、病院や患者さんの都合で多少変わりますが、大体、手術後1ヵ月前後から始めることが多いです。あまりに期間が空きすぎると、放射線治療をする前に再発する可能性が高くなるので、どんなに遅くても5ヵ月以内に開始します。

まず治療の準備として、「CT」と言う機械を使って「どこの部分に放射線を当てるべきか、どの程度当てるべきか」の治療計画を立てていきます。

放射線治療に使うCT

そして、治療計画を立てた後に実際に治療を開始します。

放射線治療は外来で受けることが可能で、入院する必要はありません。職場の理解があれば、仕事をしながら治療を受けることも可能ですよ。

1日の治療時間は準備~治療終了まで15分程度で、毎週月曜~金曜日の週5日行い、これを約5週間続けて行います。患者さんによっては、気になる部分はさらに1週間ほど局所照射する場合があります。

毎日のように病院に通って不安になるかもしれませんが、病院によっては治療中にBGMを流したりして、不安を和らげる工夫をしてくれるみたいですよ。

乳がんの放射線治療の副作用や対策について

治療をする医師・病院側は少しでも患者さんの苦痛を和らげるために、副作用を小さくする工夫をしていますが、残念ながら副作用を完全になくす方法は確立されていません。

なぜなら、放射線治療ではガン細胞を徹底的に攻撃していくわけですが、どうしてもガン細胞の周囲にある健康な細胞までも攻撃してしまうからです。

しかし、乳がんの場合は副作用をなるべく抑える方法はありますし、抗がん剤治療よりもはるかに軽い副作用であることは間違いないです

また、放射線治療の副作用には、

  • 急性障害・・治療中は治療直後に見られる副作用
  • 晩期障害・・治療後数カ月~数年たって見られる副作用

の2種類があります。

急性障害には、「皮膚が腫れる・乾燥する、かゆみ、水膨れ」などがありますが、ステロイドやローションで症状を和らげる対策ができますし、そもそも時間が経てば自然と治ります。

晩期障害は、「皮膚が硬くなる、皮下組織・乳腺が硬くなる、リンパ浮腫」などの症状がありますが、マッサージなどのリハビリ・治療を行うことで治すことができます。

どちらにせよ、乳がんの放射線治療に関して、少しでも痛み・不安があれば、すぐに担当医に相談することを強く勧めます。

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