末期がんの痛みの原因と緩和する3つの方法
あなたは、「末期がんの痛みを少しでも軽くできないものか」と悩んでいませんか?
そこで今回は、末期がんによる痛みの原因とそれを緩和する方法を3つ紹介していきます。
是非、参考にしてください。
なぜ末期がんで痛みを感じてしまうのか?
そもそも、なぜ末期がんになると、激痛を感じてしまうようになるのでしょうか?
私たちの体の至るところに「痛点」と呼ばれる、痛みを感じるシステムがあります。例えば、指で熱いヤカンを触った時に思わず「熱ッ」と言って手を引っ込めますが、あれは手に痛点が集中していて、より痛みに対して敏感だからです。
痛点は手だけでなく、筋肉や骨、皮膚など様々な場所にあります。
ガンが進行していくとガン細胞自体が大きくなっていき、やがて筋肉や骨の痛点を常に刺激している状態になるので、1日のほとんどを激痛を感じるようになるのです。
末期がんの痛みを緩和する3つの方法
末期がんに対するベストな治療法は「完治」ですが、5年生存率は10%以下と言うことを考えると、ガンを治すのを第一に考えるより「いかに、ガンによる苦しみから解放されるか」が重要になってきます。
そこで現在の医学では、末期がんの痛みの緩和ケアとして以下の3つの方法が用意されてあります。
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1、ガンそのものを小さくする
痛みを緩和する1つ目の方法は、「ガンそのものを小さくする」ことです。例えば、外科手術や抗がん剤治療、放射線治療などでガン細胞を小さくすることで、ガンが痛点に触れるのを防ぎ痛みを抑えます。
しかし、末期がんの場合は、ガンが臓器の広範囲に広がっていて、胃や肝臓などの臓器が上手く働かなくなるので、患者さんの体力が大きく低下している場合があります。
外科手術や抗がん剤治療は、治療効果が期待できる分、それだけ患者さんの体力面での負担も大きくなるので、治療を断念することもよくあります。
2、痛みを感じる神経をブロックする
私たちが感じる痛みは、痛覚が「痛点→神経→脳」と言う流れで脳に伝わることで、はじめて起こるものです。
なので、末期がんに痛みを緩和するためには、麻酔薬や鎮痛剤を使って神経の働きを意図的に低下させたり、神経を破壊したりすることも考えられます。
末期がんは広範囲にガン細胞が広がっているので、全ての痛みを和らげるのは難しいです。しかし、痛みを少しでも和らげることで、患者さんの「生活の質」が向上し、生きる希望にもなるのでやってみる価値は十分にあります。
3、モルヒネを使う
ガンの痛みを和らげるために最も使われている鎮痛剤は、「モルヒネ」です。モルヒネは、脳の「中枢神経」と言う痛みを感じる部分に働きかけて、痛みの感覚を麻痺させる狙いがあります。
モルヒネは「脳に働きかける」とか「副作用が怖そう」と言うネガティブなイメージを持っている人が多いですが、じつは、医師が専門的な知識のもと使えば、副作用もほとんどなく、安全にガンによる痛みから患者さんを解放することができます。