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末期がんで食事が取れない原因や対処法2つ

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末期がんが悪化してきて、食事すらできなくなった

あなたは、ご自身や家族がこのような状況になってしまい、どうすれば良いのか分からなくなっているのではないでしょうか?

そこで今回は、なぜ末期がんになると食欲がなくなるのか、栄養を取るためにはどうすれば良いのかを分かりやすく解説していきます。

ぜひ、参考にしてください。

なぜ、末期がんになると食欲がなくなるのか?

末期がんになると食欲がなくなる原因は、大きく分けて3つ考えられます。

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1、がんが消化系の臓器を圧迫する

食道や、胃、大腸にガン細胞が侵入して大きくなっていくと、ガン細胞が食べ物を通り道をふさいでしまうので食事が通らなくなります。

この症状の場合は、無理やり食べようとしても食べ物が胃腸に引っかかるので、それが原因でチクチクするような痛みや、熱いものを食べるとしみるような痛みが現れます。

2、ガン細胞が体内の栄養を奪う

そもそも、なぜ人はガンになると死ぬのでしょうか?その答えは、ガン細胞が体の栄養を奪っているからです。

ガン細胞は、常に増殖・分裂を繰り返しており日が経つにつれて大きくなっていきますが、分裂をするのに必要になってくるのが、栄養とエネルギーです。

では、その栄養をどこから調達しているかと言うと、私たちの体からです。その結果、激やせしたり、ストレスが溜まったり、自律神経が乱れる等の症状が出てきます。

自律神経とは、あらゆる臓器に備わっている神経のことで、その臓器のコンディションを調整してくれているものです。つまり、自律神経が調整できないという事は、食べ物を消化・代謝する役割の胃腸や肝臓が上手く働かなくなるので、食欲が減ってしまうのです。

3、抗がん剤の副作用

抗がん剤の副作用によって、食事が通らなくなる時もあります。また、無理に食事を取っても体が栄養を受け付けにくくなっているので、嘔吐や下痢をしてしまう可能性が高くなります。

食欲がない時の栄養はどうすれば良いか?

食べたいと思ったときに食べたいものを食べる

食欲がないと言うのは、体が今は栄養を必要としていないと判断している証拠なので、無理に食べ物を食べる必要はありません。基本的には、患者さん本人が食べたい時に好きなものを食べさせる、と言った程度で構いません。

末期がんになると、油っこい食べ物や味の濃い食べ物を食べたくなる傾向があります。これは、抗がん剤やガンの進行の影響で味覚が衰えているからだ、と言われています。

確かに、肉や油っこい食事はガンに悪いと言われていますが、食べたいものが食べられないのはストレスが溜まり逆にガンを悪化させる要因になるので、好きなものを食べさせた方が体に良い場合があります。

点滴で栄養補強するのは必ずしも良いとは限らない

家族の方としては「栄養不足になるかもしれないから、点滴をしてもらえないか」と考えると思いますが、点滴をするのは必ずしも良いとは限りません。

なぜなら、点滴で栄養を送ったとしても体の栄養になる保証はなく、ガン細胞の栄養となって逆にガンの進行を早める結果になる恐れもあるからです。

ただし、私たちが生きていくためには「水」は不可欠になるので、水分だけの点滴をすることがよくあります。

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