胃がんが肝臓に転移した時の治療法や余命を詳しく紹介する
あなたは、胃がんが肝臓に転移した時に、今後どのような治療法・対処をしていけば良いのか悩んでいませんか?
そこで今回は、胃がんが肝転移した時の治療法や生存率、抗がん剤について分かりやすく紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください。
胃がんが肝転移した時の生存率・余命は?
まずは、胃がんが肝転移した時の生存率・余命を見ていく前に、がん治療に重要な「ステージ」と言う専門用語を理解する必要があります。
ステージとは、胃がんがどれほど進行しているのかを表した目安のことで、主に以下のように分類されます。
- ステージ1・・早期胃がん。がん細胞は小さい
- ステージ2・・がん細胞が大きくなり、リンパ節の入り口に転移している場合がある。
- ステージ3・・ある程度広い範囲でのリンパ節に転移している。
- ステージ4・・他の臓器に転移、広範囲のリンパ節に転移している。
つまり、胃がんが肝転移した場合は「ステージ4」に分類されます。
このことを踏まえて、ステージ4の胃がんの生存率を見ていきましょう。
データとして信用できる「Minds医療情報サービス」さんによると、胃がんのステージ別の生存率は、以下の表のようになっています。(1991年調べ)
つまり、胃がんが肝転移した(ステージ4)場合の生存率は、1年で約40%、5年で16.6%と言う数字になっているのがわかります。
確かに厳しい数字ですが、現在のがんの状況や患者さん本人に合った治療法を見つけれるかで、今後の治療の成果は大いに変わることがあるので、諦めないのも大切です。
胃がんが肝転移した時の治療法・手術法とは?
胃がんの治療は基本的には、内視鏡手術や定型手術(お腹を開けて行う手術)を行ってがん細胞を取り除くことをしますが、胃がんが肝転移した場合は、主に「抗がん剤治療」を行うことになります。
確かに、抗がん剤治療よりも外科手術の方が圧倒的に完治率は80~90%と高く、多くの医師も外科手術を望みます。
しかし、なぜ肝転移した場合には外科手術を行わないかと言うと、胃から肝臓にガンが転移したという事は、全身にガン細胞が回っている可能性が高いからです。
それに、胃やリンパ節にもがん細胞があるので、これらも切除することになるので、手術の患者の負担があまりにも大きく、逆に命の危険を伴うのも理由の1つに挙げられます。
肝転移した時の治療法の多くは「抗がん剤」
以上の理由から、胃がんが肝転移した場合は手術ではなく、抗がん剤を使っての治療になります。
どのように抗がん剤治療を行うかと言うと、多くの患者さんが「TS-1」と「シスプラチン」と言う2種類の抗がん剤を使って、治療を受けることになります。
シスプラチンとは、以前からあった点滴をする抗がん剤のこと。対して、TS-1とは、1999年に作られた口から飲める抗がん剤のことです。
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多くの人はTS-1を飲むことになる
以前は医師の間で「胃がんに抗がん剤は無意味だ」と言う意見が多かったですが、TS-1の登場により、多くの良い結果が出始めていますし、あなたもTS-1で治療をすることになるでしょう。
TS-1は単剤でも高いがんの縮小効果を示したが、シスプラチンとの併用でとくに高い効果を示し、国内で行われた大規模な臨床試験(SPRITS試験)で生存期間の中央値が13カ月、1年生存率54.1パーセント、2年生存率23.6パーセントという画期的な治療成績が出ている。
引用:TS-1とシスプラチンの併用療法で初めて生存期間中央値が1年を超えた! 進行・再発胃がんの最新抗がん剤治療 | がんサポート
特に、TS-1は従来の抗がん剤と比べても副作用が小さい薬でもあります。
しかし、『副作用がない』と言うわけではなく、患者さんによっては辛い副作用にかかる人もいます。
なので、もし、抗がん剤治療でかなりの苦痛を味わうことになった場合は、担当の医師と相談したり、他の病院に相談すると良いです。
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