30代の男女が胃がんになる確率と検査に対する考え方
あなたは、親せきや家族が胃がんの経験があるから、「自分ももしかしたら、胃がんになるのでは?」と不安に感じていませんか?
人によっては、病院で受けた検査結果が気になって、自分が胃がんになっていることを気にしている人もいるでしょう。
そこで今回は、30代の男女が胃がんになる確率や、胃がん検診の結果をどう受け止めるべきなのかを分かりやすく解説していきます。
ぜひ、参考にしてください。
30代の男女が胃がんになる確率とは?
30代の男女が胃がんになる確率は、どの程度のものなのでしょうか?
「東京都福祉保健局」さんのデータによると、30代が胃がんになる割合は、10万人中10人程度とかなり少ない割合となっています。下図の表には昭和50年と平成22年のデータが載っていますが、ガンの年齢別の発症率にはほとんど変化がないことが分かりますね。
しかし、残念ながら30代の若さで胃がんで亡くなられる方も、もちろんいます。例えば、フリーアナウンサーの黒木奈々さんや競輪選手の東出剛さん等が挙げられます。
ただ、このように有名人の早過ぎる死や、テレビでたまにある「ガンの闘病生活の特集」と言う情報が広まるのは、若い年代でのガンの発症がそれだけ珍しく、滅多に起きない証拠です。
なので、「普段よりも胃の調子が悪い」とか「食欲が最近ない」などの体の不調があった場合は、胃がんではなくて、単にストレスの問題だったり、胃炎や胃潰瘍などの他の病気の可能性の方が圧倒的に高いのです。
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30代の胃がんの発症率は交通事故程度の確率に過ぎない
先ほど、30代の胃がんの発症数は10万人中10人と言いましたが、確率に直すと「0.001%」です。
ちなみに、交通事故での死者数は年間4000人で、確率に直すと0.003%です。最近は高齢者の死亡事故が多いようなので、30代に限った死者数だともっと少ない数字になっています。
つまり、あなたが胃がんになる確率と言うのは、交通事故で亡くなる程度の確率でしかないのです。あなたは、毎日のように「今日こそ事故で死ぬかもしれない」とか不安になりますか?
胃がん検診で引っかかれば絶対に胃がんなのか?
会社の健康診断や個人的な不安から、胃がん検診を受ける人がいると思います。大半の人は、バリウム検診(レントゲン写真)の検査を受けたと思います。
大半の30代はバリウム検診を受けても「異常なし」と診断されますが、人によっては「ガンの可能性あり」と診断されることがあります。しかし、あくまでも可能性であって、確実に胃がんが見つかったわけではありません。
バリウム検診とはどんな検査なのか?
バリウム検診とは、胃の中にバリウムを入れて、レントゲンを通して胃の中を確かめる検査のことです。
もし、胃がんが出来ていれば、胃の一部分が隆起(盛り上がる)していたり沈下(しずんでいる)したりするので、レントゲン写真で確かめれば一発で胃がんの有無が分かる、と言うわけです。
しかし、胃炎や胃潰瘍でも同じように胃の隆起や沈下は起こるし、生まれつきレントゲン検査に引っかかりやすい胃の性質・形をしているだけ、と言うケースが圧倒的に多いです。
例えば、A病院では検査に引っかかったけど、精密検査を受けたりB病院で同じ検査を受けたら異常なしだった、と言うこともザラにある話です。
精密検査を受けるかどうかは医師が判断しますが、もし、胃がんかどうか不安である場合は、担当医にお願いして受けると良いでしょう。
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