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肺がん

ステージ3の肺腺癌の余命・生存率や治療法を詳しく紹介する

肺腺がん ステージ3

あなたは、「先日病院の検査を受けて、ステージ3の肺腺癌と診断されたけど、これからどうすればよいの?」と途方に暮れていませんか?

そこで今回は、ステージ3の肺腺癌の余命や生存率、治療法を分かりやすく紹介していきます。

ぜひ、参考にしてください。

ステージ3の肺腺癌はどんなガンなの?

そもそも、ステージ3の肺腺がんとは、どのようなガンのことを言うのでしょうか?

肺腺がんは、ガンの進行具合によってステージ1~4(1が早期、4が末期)に区別されますが、ステージ3はさらに「ステージ3a」と「ステージ3b」に分けれらます。

このうち、ステージ3aの肺腺癌とは、

  • 2つある肺のうち、片方の肺にのみガン細胞がある
  • ガン細胞がある肺の近くの「リンパ節」にも転移している

と言う状態のガンです。

リンパ節とは、血管のように体中にある管のことで、外からウィルスが侵入してきた時に退治する働きがあります。
もし、このリンパ節にがんが転移してしまうと全身にガンが転移する恐れがあるので、一刻も早く対処する必要があります。

ステージ3bの肺腺癌は、ステージ3aよりもリンパ節に転移している範囲が広がっていたり、食道や気道(空気の通り道)の所にガンが転移している状態です。
簡単に言うと、ステージ3aよりもガンが進行しているという事です。

ステージ3の肺腺癌の状態や余命・生存率はどのくらい?

ステージ3の肺腺癌の生存率は、「大阪市立総合医療センター」さんのデータによると、以下の様になっています。

haisengan-stage3

引用:呼吸器外科 | 各診療科・部門のご案内 | 大阪市立総合医療センター

上の表を見ると分かるように、ステージ3aの5年生存率は約35%、ステージ3bは約20%となっています。

なぜ、5年生存率で考えるかと言うと、一般的にガンの治療をして5年間再発しなければ、そのがんは完治したものと見なされるからです。
(5年以降で死亡する場合は、ガンが原因というよりも他の病気や寿命で亡くなるケースが多いです)

この5年生存率のデータを見てどう思うかは個人差がありますが、まだまだ諦めるには早いと言えます。

ステージ3の肺腺癌の治療・手術法は?

肺腺がんに限らず、ガンの最も確実で完治率が高い方法は「外科手術」です。
なぜなら、抗がん剤治療などとは違い、外科手術はガン細胞を直接取り除けるので、より確実に治療ができるからです。

しかし、ステージ3の肺腺癌はある程度広い範囲にガン細胞が広がっているので、すぐに外科手術を行うのはそれなりにリスクがあります。

なので、ステージ3の治療の場合は、まずは「抗がん剤治療or放射線治療」で様子を見て、ガンが小さくなり始めたら外科手術を行う、と言う方法が主流になっています。
(放射線治療よりも抗がん剤治療が多いです)

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ステージ3の肺腺癌の抗がん剤とは?

肺腺がんで抗がん剤治療を行う場合は、「シスプラチン」や「ビノレルビン」などの抗がん剤を使うことが多く、効果がある確率は30%(目安)と言われています。

抗がん剤治療は、ずっと点滴をしているわけではなく、「4週間点滴をしたら4週間休み」と言う風に間隔をあけて治療を行いますし、患者さんによっては仕事をしながら治療することもできます。

また、抗がん剤治療で考えられる副作用は、「吐き気、ニキビ、食欲減少、だるさ」などが挙げられます。
治療を始めて2,3日目が一番きつく、1週間経った頃には徐々に慣れていく人が多いです。

詳しいことは「肺がんの治療で使う抗がん剤の種類や特徴を紹介していく」の記事に書いているので、参考にしてください。

また、肺がんの放射線治療について詳しく知りたい人は、「肺がんの放射線治療の副作用や効果、余命を紹介していく」も参考にしてください。

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