[2022年版]ステージ4の肺腺がんの治療法や症状、生存率や抗がん剤について分かりやすく解説
あなたは、「ステージ4の肺腺がんになったけど、今後出てくる症状や治療法、生存率はどのくらいなの?」と心配になっていませんか?
そこで今回は、ステージ4の肺腺がんの治療法や症状、生存率、使用する抗がん剤について分かりやすく紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください。
肺腺がんのステージ4とはどんな症状・状態なのか?
肺腺がんのステージ4は「末期がん」と言われる状態のガンで、
- 左右の両方の肺にガン細胞がある
- 胸水の中にガン細胞が見られる(悪性胸水)
- 肺以外の脳、肝臓、骨などの臓器に転移している
この3つの内、どれか1つでも満たしているとステージ4と診断されます。
ステージ4になると体にどのような症状が出るかと言うと、食欲がなくなり体重が激減したり、肺炎を引き起こして発熱をしたり、胸や骨に痛みを感じたり、声が出にくくなったり声が枯れる等の症状がハッキリと現れてきます。
もちろん、このような症状には個人差があって、例えば、ステージ4で抗がん剤治療をしていても「健康の人みたいに元気」と言う人もいますし、「いつ死んでもおかしくない」と言うぐらい体が弱る人もいます。
ステージ4の肺腺がんの生存率・余命とは?
では、ステージ4の肺腺がんの生存率は、どれくらいなのでしょうか?
がん治療の効果や生存率は、医師の腕や病院の施設によって変化するものですが、ある程度の基準・データはあります。
例えば、「神奈川県立がんセンター」のデータによると、ステージ4の1年生存率は約30%で、5年生存率は5%以下と言う厳しい数字になっています。
引用:主な疾患の解説 【神奈川県立がんセンター呼吸器グループ】
なぜ、このようにステージ4の生存率が厳しい数字になっているかと言うと、その理由の1つとして「外科手術によるガン細胞の切除が難しい」と言うことが挙げられます。
最近テレビでよく「がんは早期発見が大事だ」と言いますが、ガンがまだ進行しておらずガン細胞が小さい状態だと、外科手術でガンを取り除くだけで簡単に完治することができるからです。
しかし、末期がんになって色々な場所にガンが転移していると、全身にガン細胞がばらまかれている状態なので、外科手術でガン細胞を取り除くのがほぼ不可能になっていて、抗がん剤治療に頼らざるを得ないからです。
ステージ4の肺腺がんの治療法とは?
ステージ4の肺腺癌の場合は、
- 抗がん剤治療
- 放射線治療
この2つの治療を行いますが、基本的には抗がん剤のみの治療を行う病院が多いです。
なぜなら、抗がん剤も放射線を副作用の心配があるので、体力が弱りかけている末期がん患者に両方の治療を行うのは危険だ、と考える医師が多いからです。
ただし、ただ闇雲に「お医者さんが抗がん剤治療を勧めたから」と言う理由で治療をするのではなく、抗がん剤治療を行う目的を自分なりに明確にしておきましょう。
例えば、延命治療をしたいから抗がん剤を使用するのか、ガンによる苦痛を和らげたいから使うのか、と言うことをあらかじめ決めておくのです。
抗がん剤の使用は患者さんや家族でいつでも中止ができるので、「苦痛を和らげたいのに、副作用がつらい」と言う状態であれば、すぐに中止に踏み切れますよね。
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どんな抗がん剤を使うことになるのか?
肺腺がんの治療で使う抗がん剤は、最近では「イレッサ」や「タルセバ」と言う薬を使う病院が多いです。
これらの抗がん剤は「分子標的薬」と呼ばれるものです。
要は、ガン細胞が増殖するもとになる物質を攻撃することで、これ以上のガンの進行を食い止めよう、と言う狙いを持った抗がん剤です。
イレッサやタルセバで効果が出るのは、国立がんセンターの研究によると「男性で27%、女性で59%」と言われており、タバコを吸っていない人の方が効果が出やすいと言われています。
また、副作用として挙げられるのが、「ニキビ、下痢、肌のかゆみ、肝機能障害、肝炎(呼吸困難、息切れ)」などがあり、抗がん剤を使った50%の人がニキビや下痢、肌のかゆみの症状が出ると言われており、20%は肝機能障害、5%は肝炎になるとされています。
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