ステージ4の肺がんの手術・治療法や症状、余命を分かりやすく解説する
あなたは、ステージ4の肺がんになって、「余命とか治療法はどうなるのか?」と考えているのではないでしょうか?
そこで今回は、ステージ4の肺がんの症状や治療法、余命を分かりやすく解説していきます。
ぜひ、今後の治療の参考にしてください。
ステージ4の肺がんの症状、状態とは?
肺がんでは、どのくらいガンが進行しているかを「ステージ」と言うもので表していますが、ステージ4の肺がんは、以下の2つの状態のうち、いずれか1つに当てはまります。
- 両方の肺にガンが転移していて、胸水の中にガン細胞が見られる
- 肺の他の臓器に転移している
胸水とは、肺の中に水が溜まってしまう症状のことです。がんが進行すると毛細血管を傷つけてしまい、そこから体液が肺(正式には、「胸腔」と言う場所)にたまることで、胸が膨らんでしまうのです。
ステージ4の肺がんの自覚症状は、主に「せき、たん、血たん、発熱、胸痛」などが挙げられます。
しかし、ガンができる場所によっては自覚症状がほとんどない時もあり、検査を受けた時にはすでにステージ4だった、と言う話は少なくありません。
また、胃がんなら血便、乳がんなら乳房のしこり等の不安になる症状が出るので、すぐに病院に行く傾向がありますが、肺がんは、せき等の症状なので放っておいてしまうのも早期発見が遅れる原因となっています。
ステージ4の肺がんの余命、生存率とは?
「神奈川県立がんセンター呼吸器グループ」のデータによると、ステージ4の肺がんの生存率は、5%ほどと言う数値が出ています。
引用:主な疾患の解説 【神奈川県立がんセンター呼吸器グループ】
病院によって多少のデータの違いはあるものの、おおよその目安となる数値です。
また、年ごとに見てみると、1年生存は20%、2年生存は10%となっており、年数が進むにつれて、生存率も下がる傾向があります。
ステージ4の肺がんの手術・治療法とは?
基本的にガンを根治させるためには、外科手術を行う必要がありますが、ステージ4の肺がんでは外科手術をすることができません。
なぜなら、ステージ4になると、肺だけでなく他の臓器にがんが転移しているので、それらの全てのガン細胞を切除するのは、患者さんにとってあまりにも危険だからです。
それに、がんが血管やリンパ管を通して転移しているので、レントゲン写真で見えるガンを切除したとしても、全てのガンを切除したことにはなりません。
なので、ステージ4の肺がんの場合は
- ガンを少しでも食い止める「抗がん剤治療」
- 精神的・肉体的苦痛を和らげる「緩和治療」
この2つの内、どれか1つを選ぶことになります。
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抗がん剤治療と緩和治療のどちらを選ぶべきなのか?
抗がん剤治療と緩和治療のどちらげ良いのかは、一概に言えるものではありません。なぜならば、どちらの治療が患者さんに効果があるのか、幸福な人生を送れるのかは個人差があるからです。
抗がん剤治療を行えば、その分だけ余命が延びる可能性もありますが、副作用も大きくなる傾向があります。
(しかし、患者さんによっては、副作用がほとんどない事や逆に余命が短くなる場合もあり、難しい所です。)
参考記事:肺がんの治療で使う抗がん剤の種類や特徴を紹介していく
逆に、緩和治療とは、延命治療をせずに、残りの人生を幸福に送れるように苦痛を和らげる治療のことです。
緩和ケアとは、がん患者さんの苦痛を取りのぞき、患者さんとご家族にとって、自分らしい生活を送れるようにするためのケアです。緩和ケアは、がんの治療中から、どの施設でも受けられます。
このように、ステージ4の肺がんでは、どの治療法が良いのかは、患者さんの考え次第と言うところが強い面があります。
なので、よく考えたうえで、自分が納得の行く治療法を行ってください。
-肺がん