ステージ4の肝臓がんの症状、治療法、抗がん剤について紹介していく
あなたは、ステージ4の肝臓がんを宣告されて、この先どういった治療を行えば良いのか迷っていませんか?
そこで今回は、ステージ4の肝臓がんの症状や治療法、抗がん剤について分かりやすく解説していきます。
ぜひ、参考にしてください。
ステージ4の肝臓がんの症状、状態とは?
そもそも、ステージ4の肝臓がんでは、ガン細胞がどのような状態になっているのでしょうか?
「肝臓がんの治療方針(日本大学医学部高山忠利先生」の記事によると、ステージ4の肝臓がんとは以下の3つの項目に当てはまるものだと言われています。
上のステージ4の部分の説明を整理すると、
- 腫瘍(がん細胞)が2つ以上ある
- 腫瘍の大きさが2㎝以上
- 脈管侵襲がある
の3つとも確認される場合は、ステージ4の肝臓がんとなります。
ちなみに、「脈管」とは、血管やリンパ管などの全身に流れている管のことを言います。
つまり、脈管侵襲とは、血管やリンパ管にガン細胞が流れているので、全身に転移する危険があることだと言えます。
また、ガン細胞は大きくなればなるほど、それだけ手術での切除は難しくなるので、ステージ4の肝臓がんは治療法も限られてくるのが現状です。
肝臓がん自体は自覚症状が出にくい症状ですが、ステージ4になると、「食欲がない・吐き気・吐血・下血」などの症状がはっきりと出るようになります。
ステージ4の肝臓がんの2つの治療法
先ほども言ったように、ステージ4の肝臓がんでは可能な治療法も限られてきます。
なぜなら、この段階まで来ると、ガン細胞が大きかったり数カ所に存在しているので、患者さんへの負担が大きく、手術による合併症のリスクも大きくなるからです。
なので、現段階(2016年3月)での選択は、
- リンパ節への転移あり→全身化学療法
- リンパ節への転移なし→肝動脈塞栓療法
のうちのどちらかになる、と考えてよいです。
以下は、それぞれの治療法を詳しく紹介していきます。
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ステージ4肝臓がんの全身化学療法
リンパ節は、血液のように全身に張り巡らされているものなので、もし、リンパ節にガン細胞が転移してしまうと、全身にがんが行き渡るリスクがあります。
なので治療法としては、全身に効果が期待できる「全身化学療法」を行うことになります。全身化学療法とは難しい言葉ですが、要は「抗がん剤を使った治療」です。
手術治療や放射線治療が、がんに対しての局所的な治療であるのに対し、抗がん剤は、より広い範囲に治療の効果が及ぶことを期待できます。
このため、転移のあるとき、転移の可能性があるとき、転移を予防するとき、血液・リンパのがんのように広い範囲に治療を行う必要のあるときなどに行われます。
ただし、肝臓は抗がん剤が効きにくい臓器で、現在の治療の効果があった確率は10~20%程度に留まっています。
ステージ4の肝臓がんの肝動脈塞栓療法
肝動脈塞栓療法とは、肝臓の付近を通っている血管をふさぐことで、がんを退治しようという治療法です。
ガン細胞は、健康な細胞と同様に、私たちの血液から栄養をもらって成長していきます。なので、がんの栄養源となる血液をストップさせることで、がんを餓死させるのが狙いです。
ただし、この治療法だけだと再発率も高いので、積極的に治療を目指す場合は手術や「エタノール注入療法」を同時に行うことになります。
もし、この治療法だけ行っているのであれば、それは治療が目的と言うよりも、「生活の質」を高めるのが、目的の治療だと言えます。
-肝臓がん