肝臓がんによる腹水の原因や余命、治療法を紹介していく
あなたは、肝臓がんになってしばらくすると「腹水」ができて、一気に不安に感じていませんか?
そこで今回は、肝臓がんで起こる腹水の原因や余命、治療法を紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください。
肝臓がんから起こる腹水の原因とは?
肝臓がんになると「腹水」の症状を起こす場合がありますが、その腹水の原因は「アルブミン」と言うたんぱく質にあります。
アルブミンとは、肝臓で作られるたんぱく質の一種で、体内の成分を様々な場所に運んだり、血液に含まれている水の量を調整する役割があります。
アルブミンの働きは、主に次に述べる①水分を保持し、血液を正常に循環させるための浸透圧の維持と、②体内のいろいろな物と結合し、これを目的地に運ぶ運搬作用があります。
しかし、肝臓がんになって肝臓の機能が低下すると、アルブミンの量も減ってしまい、血液に含まれる水の量を調整できなくなってしまいます。
その結果、血液に含まれる水が血管から染み出たりして、腹水が溜まっていくのです。
肝臓がんで腹水になった時の余命、生存率は?
肝臓がんで腹水になった時の余命は、一概に「あと何年」とは言えません。
なぜなら、どれぐらい肝臓がんが進行したら腹水になるのかは、個人差があるからです。
例えば、ステージ2の肝臓がんで腹水になった場合は、まずは腹水を治してから肝臓がんの手術を行う場合が多いです。
その時の5年生存率は、だいたい40%程度だと言われています。
また、ステージ4の肝臓がんの時に腹水になった時には、肝臓の機能がかなり悪化していることが考えられて、治療は困難を極めることになるでしょう。
なので、医師や家族と「どの治療法が良いのか?」「緩和治療に切り替えるべきか?」などを、よく相談することをオススメします。
参考:ステージ4の肝臓がんの症状、治療法、抗がん剤について紹介していく
肝臓がんの腹水の治療法
肝臓がんによる腹水の治療法は、主に以下の3つが考えられます。
- 利尿剤を使う
- お腹に管を刺す
- アルブミンを投与する
上の2つの治療は、腹水で溜まった水分を体外に出すのが目的で、「アルブミンを投与する」のは、血液の水量を調整して腹水ができなくするのが目的です。
どの治療法をするのかは、患者さんの状態などを考慮して決めていきます。例えば、がん性腹膜炎を同時に患っている人には、お腹に管を刺す治療法は行いません。
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