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食道がん

ステージ3の食道がんの生存率や治療法、完治できるかを紹介していく

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あなたは、「ステージ3の食道がんと診断されたけど、これからどうすれば良いの?」と、悩んでいませんか?

そこで今回は、ステージ3の食道がんの生存率・余命、治療法、完治できるか等の情報を分かりやすく解説していきます。

ぜひ、参考にしてください。

ステージ3の食道がんの生存率・余命はどのくらいか

愛知県がんセンター中央病院」さんのデータによると、ステージ3の食道がんの生存率は、約50%と言う数字が出ています。

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ガンが発見されて1年後には60%の患者さんが生存しており、その後は緩やかに50%に近づく、と言ったイメージのグラフになっています。

神戸大学大学院医学研究科外科学講座」さんのデータを見ても、ステージ3の食道がんには似たような傾向があります。

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1年生存率が60%で、その後は5年生存率の約40%に緩やかに下がっていく、と言った傾向が出ています。

この事から分かるように、ステージ3の食道がんの5年生存率は、おおむね40~50%と考えたほうが良いでしょう。

ステージ3の食道がんではどんな治療法を行うのか?

ステージ3の食道がんの治療では、

  • 外科手術
  • 抗がん剤治療
  • 放射線治療

この3つの内の1つ、または2つ同時の治療を行うことになります。組み合わせとしては、

  • 外科手術+抗がん剤
  • 抗がん剤+放射線治療

のどちらかが多いです。

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どちらの治療法の方が良いのか

食道がんの完治を目指すとなると、「外科手術+抗がん剤」の治療法を行うことになります。

手術で大きなガン細胞を取り除き、残りの目に見えない小さなガン細胞は抗がん剤で退治する、と言う狙いをもって治療を行います。

しかし、ステージ3の食道がんで手術ができるのは、

  • ガンが遠くのリンパ節まで転移していない
  • がんが食道壁を突き抜けて、気管や大動脈、心臓などの臓器に転移していない
  • 患者の健康状態、体力が良好

などの様々な条件をクリアしなければいけません。

もし、医師が手術不可能だと判断した場合は、「抗がん剤+放射線治療」の組み合わせで治療を行います。しかし、これらの治療法は完治するのが難しく、いかにガンの進行を食い止めるかを重点に置いています。

絶対に抗がん剤治療をする必要はあるのか?

おそらく、患者さんの中では「抗がん剤は副作用があるから、絶対にしたくない」と言う人も多いと思います。

しかし、私個人の意見としては、医師に「手術の後(または前)に抗がん剤を使います」と言われた場合は、積極的に抗がん剤治療を取り入れるべきだ、と考えています。

参考記事:食道がんでの抗がん剤治療の効果や副作用、入院期間について解説する

基本的に、手術をすれば目に見えるガン細胞を全て取り除くことで完治を望めますが、機械や医師の目では特定できない極小のガン細胞が残っている場合があります。

特に、ステージ3の食道がんであれば、どの位の範囲までリンパ節に転移しているかが100%正確には分からないので、手術で取り除けなかった小さなガン細胞がやがて大きくなって再発する、と言うケースも考えられます。

もし、抗がん剤のことで不安があったり副作用が辛い場合は、迷わずに医師に相談をして、抗がん剤の種類・量を変えて副作用を軽くしてもらったり、自分が納得できる治療法を見つけるようにしましょう。

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