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末期がん患者に対して家族 できる4つのこと

末期がん 家族ができること

あなたは、最愛の夫や妻、親が末期がんになってしまい、「自分に何かできることはないか?」と真剣に悩んでいませんか?

そこで今回は、末期がん患者の精神状態、末期がん患者にたいして家族ができる4つのことを紹介していきます。

ぜひ、参考にしてください。

末期がんになった患者さんの精神状態とは?

まず、末期がんになった患者さんに対して家族ができることを理解するためには、患者さんの精神状態を理解する必要があります。

末期がんになった人の精神状態を、一言で言えば「不安」なんです。

手術が成功するか分からない、抗がん剤で本当にガンが治ってくれるのか、抗がん剤の副作用がどれだけ辛いのか、あとどれだけ頑張れば痛みから解放されるのか。

また、人によっては自分の看病をしてくれる家族に対しても、不安を感じることがあります。例えば、無理に看病しているのではないか、とか経済的な面などの不安も絶えません。

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不安を抱えるとがん治療にとっても望ましくない

強い不安(ストレス)を抱えることは、日々の充実した生活を送れなくするだけでなく、がん以外の病気になりやすくなったり、免疫力が低下するので、ガンの進行が早くなるリスクが高まります。

実際に、ストレスを抱えていると寿命が縮むという事は、スタンフォード大学とハーバード大学の研究で分かっています。

スタンフォード大学とハーバード大学の最近の研究では、仕事のストレスによって、文字通り寿命が数週間、数カ月、数年、最大で3年も縮むことがわかりました。つまり、仕事で強烈なストレスにさらされている人は、ストレスがない人よりも、平均寿命でおよそ3年早く死ぬかもしれないということです。

引用:仕事のストレスが強いと本当に寿命が縮むことが研究によって判明 | ライフハッカー[日本版]

仕事のストレスで3年寿命が縮むわけですから、「死」に直面している末期がんのストレスは、さらに大きなものと予想できますね。

つまり、いかにして家族の協力の基、患者さんの不安を払拭するかが重要なポイントとなってきます

末期がん患者の不安を払拭させる方法

末期がん患者の不安を払拭させる方法は、以下の3つが挙げられます。

  • がんの事を忘れさせる
  • 自分のガンは大丈夫だと思わせる
  • 自分は人に愛されていると感じさせる

この3つを満たせれば、患者さんの不安は払拭されて、がん治療も最善の効果を上げることができます。

では、具体的な方法はどんなものがあるか、と言うと以下の4つが挙げられます。

1、聞き役に徹する

人と話をするのは最高のストレス解消法で、がん患者も例外ではありません。例えば、あなたにも、悩んでいたことをすべて吐き出したら、悩みがすっかり無くなったと言う経験はあるはずです。

がんになると、入院したり食欲がなくなったりと色々と不自由なことが起こり、そのことに関して不満を感じています。なので、なるべくその不満を吐き出すように、会話を仕向けると良いです。

例えば、「最近つらいことがあった?」と単刀直入に聞くのもアリでしょう。赤の他人に聞くのは失礼ですが、家族だから腹を割って話せるものです。

しかし、いつも不満話ばかり聞くのは聞き役(家族)の方も嫌になってくるので、患者さんが興味のある話題を振るのも良いですよ。例えば、釣りが趣味の人に釣りの話題を振る、と言う感じです。

2、「がんばれ」より「大丈夫」の方が良い

よく末期がんの患者さんのお見舞いで間違いがちなのが、「頑張ってガンを治そうね」と言う励ましの言葉を贈ることです。

励ますのは良い事のように感じますが、ガン患者さん本人は今でも十分頑張っているし、できれば頑張りたくないと言う気持ちの方が強いので、「がんばれ」と言う言葉は逆効果になります。

なので、わざわざこちらから励ましの言葉を書ける必要は全くありません。

ただし、患者さんが「もう死ぬかもしれない」とか「自分のガンは大丈夫かな?」と弱気な発言をした時に、「大丈夫だよ」とそんな事で心配してるの?と言うニュアンスで励ますことが重要です。

あなたにも経験があると思いますが、「自分はもうダメかもしれない」と言う時は、「大丈夫だよ」と言う全く根拠のない励ましの言葉が欲しいから「ダメかもしれない」と言ってますよね。

3、必要以上に面倒を見ない

人間は色々なことで心が傷つく生き物ですが、その中でも「無能感」を味わうのをかなり嫌います。(実際に、「お前は本当にバカだな」と言われると絶対に傷つく)

末期がん患者さんも同じで、本当は自分の力でできるのに、家族にあれもこれも家事や身支度をさせるのは、気持ちが傷ついてしまいます。

なので、できる限り自分の力だけでできることはやらせて、本当に困っている時だけ助ける、と言うスタンスで看病をすると良いです。特に、これは「在宅治療」で重要になってくることで、小さなことでも家族に役に立つことで、「生きている」と言う実感を得られることに繋がります。

ただし、患者さんによっては自分から言い切れなかったり、我慢する人がいるので、そんな時は「何か困ったことはない?」とこちらから聞いてあげましょう。

4、家族の方も十分な休養を取る

がん治療は、患者さんよりも家族の方が疲れると言われています。なぜなら、家事や育児、仕事を毎日するだけでもハードなのに、その上看病をするとなると、かなりの負担を強いることになるからです。

なので、毎日病院に足を運ぶのではなく、2、3日に1回と少し余裕を持った看病をするのが理想です。

「看病するのが嫌だな、疲れたな」と言う気持ちは、どうしても患者さんに伝わって悪い気持ちになってしまうので、逆効果になっている場合があります。

また、がん治療は患者さんだけでなく、家族のケアも行っている病院・医師もあるので、相談してみるのも良いですよ。

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