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胃がん

[2022年版]胃がんの全摘出を行うステージ等の情報4つを解説

胃がんの全摘出手術のステージ等を紹介

あなたは、胃がんの全摘出手術を行う前に、「どのステージだと、全摘出をするのか?」とか「生存率はどれくらいなのか」等の気になることが多いのではないでしょうか?

そこで今回は、胃がんの全摘出を行うステージの情報を中心に、必要な情報を4つまとめました。

ぜひ、参考にしてください。

どのステージで、胃がんの全摘出を行うかは決まっているわけではない

胃がんの全摘出は、「このステージで絶対に行う」と言う決まりはなく、あくまでも医師の判断で全摘出を行うかどうかを決めていきます

基本的に全摘出を行うのは、

  • ガンが胃の大部分に広がっている時
  • 進行がんが胃の上部に侵入した時

に限られます。

なので、ステージ3や4の患者さんほど全摘出を行う確率が高くなっていきますが、ガンの状態のよってはステージ1Bの患者さんでも、胃がんの全摘出を行う場合があります。

胃がんを全摘出した時のステージごとの生存率は?

全摘出した時のデータはありませんが、胃がん全体のステージの生存率は、「医療法人 弘仁会」さんによると以下のようになっています。

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引用:医療法人弘仁会 可児放射線科

胃がんは進行していくほど、生存率が思わしくないことが分かります。

ただし、これはあくまでもデータであって、あなたの生存率を示すものではありません。どのような手術をするか、どのように毎日を楽しく過ごすかによって、生存率は大きく違ってきます。

手術中に胃がんの全摘出に変更する場合もある

「手術前は、胃を2/3摘出すると言われたのに、手術後に全摘出したと言われたけど大丈夫なの?」と心配になる家族の方もいると思います。

確かに「この医師は大丈夫か?」と不安になりますが、現在の医学では、手術前に患者さんのガンを全て把握できるとは限りません。手術の際にお腹を開いて、はじめて分かるガンや胃の状態もあります。

なので、予定にはなかったけど、急きょ胃の全摘出を行う場合も十分に考えられる事態なのです。

胃の全摘出はどのように手術していくのか

胃の全摘出をする場合は、「ルーワイ法」で手術をやっていきます。

ルーワイ法とは、胃を全摘出した後に、小腸の一部を切断して食道とつなぎ合わせる手術法です。

胃には、食べ物を消化する役割の他に、食べ物の逆流を防ぐ大事な役割があるわけですが、切断した小腸の一部と、食道とつないだ小腸をつなぎ合わせることで、食べ物の逆流を防ぐようにします。

ルーワイ法のメリットについては、「関西医科大学」さんが以下の様に述べています。

ルーワイ法は十二 指腸液が残った胃にほとんど逆流しないため、 術後の胸やけや胃炎がほとんど起こりません。 手術時間が少し長くなるのが欠点ですが、最近 では、器械吻合の発達により吻合時間が短縮さ れるようになったため、この方法を行うことが 増えています。

引用:stmach_preope.pdf

この説明を聞いてもよく分からない人は、「東京医科大学病院」さんの図を見ると、分かりやすく説明されているので参考にしましょう。

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引用:胃がんにおける手術療法|新宿でがん相談|東京医科大学病院

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