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大腸がん

大腸がんになった時の抗がん剤治療の効果や副作用を解説する

あなたは、「大腸がんになって抗がん剤治療を受けるけど、本当に効果があるのかな?」と不安を感じていませんか?

そこで今回は、大腸がんの治療で抗がん剤を使ったときの効果や副作用について、分かりやすく解説していきます。

ぜひ、参考にしてください。

大腸がん治療で抗がん剤を使う意味や効果とか?

大腸がんの治療の時に抗がん剤を使う目的は、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 外科手術後にがんの再発防止のため
  • 外科手術でガン細胞の全てを取り除けないと、医師が判断した場合

以下は、詳しく説明します。

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Case1:外科手術後のガンの再発予防のため

外科手術後に再発予防の意味合いで抗がん剤を使うのは、主にステージ2、3の大腸がんの時です。

がん治療で最も有効な方法は、外科手術でガン細胞を直接取り除くことにあるので、ステージ2,3の大腸がんでは、積極的に外科手術を行います。

しかし、大元のガン細胞は取り除けても、検査の時に確認できなかった微細なガン細胞が残っている可能性もあるので、これらを除去するために抗がん剤を使います。

Case2:外科手術で全てのガン細胞が取り除けない場合

一方で、ガン細胞がリンパ節や他の臓器に転移した場合には、患者さんへの負担が大きくなるので外科手術はできません。

その代わりとして、抗がん剤治療をすることになります。

しかし、この場合の抗がん剤治療では、がんを完治することは非常に難しく、主な目的は「ガンの進行を食い止める、生活の質を上げる」ことにあります。

大腸がんが進行していくと、ガン細胞が体内を圧迫したり破壊するようになるので、激しい痛みを伴う可能性があります。抗がん剤をうまく使えば、辛い痛みを和らげて、患者さんを精神的に楽にすることも可能です。

と言うより、最近の抗がん剤治療は、ただ闇雲に患者さんの延命治療を上げることよりも、いかにして生活の質を上げるかに焦点がおかれています。

現在の「抗がん剤」の治療は患者さんの「QOL」の改善を重視した治療方法になってきています。その一つに多剤併用療法があります。

一種類の「抗がん剤」だけではなく数種類の「抗がん剤」を組み合わせて使うことにより、「効果」を強くしたり、「副作用」を弱くしたりして「QOL」を改善する工夫がされております。

引用:抗がん剤(薬剤科)

大腸がんの抗がん剤治療の副作用は?

もちろん、抗がん剤には良い面ばかりではなく、「副作用」と言う悪い一面もあります。例えば、吐き気、脱毛、神経障害、白血球減少などが良く知られている副作用です。

しかし、最近では、複数の抗がん剤を組み合わせることで、治療効果を大きくしながら副作用を小さくできる工夫がされており、患者さんによっては、自宅で抗がん剤治療を行う人もいるぐらいです。

大腸がんの場合は、ガン細胞を攻撃する「フルオロウラシル剤」と言う抗がん剤と、先ほどのフルオロウラシル剤の効果を高める「ホリナートカルシウム」と言う抗がん剤を組み合わせて治療を行います。

また、「TS-1」と言う飲み薬型の抗がん剤を使って治療する場合もあります。

どちらにせよ、副作用が比較的軽く、TS-1に至っては大半の患者さんは「少しだるくなる」程度の副作用だと言われています。

副作用で本当にきつい時はどうするべきか?

もし、抗がん剤治療の副作用がきつい場合は、無理せず担当の医師に相談しましょう。

なぜなら、副作用がきついのは、今使っている抗がん剤とあなたの体の相性が良くないのが原因の可能性があるし、他の抗がん剤に切り替えたほうが、より治療効果・副作用が良い方向にいく可能性があるからです。

また、抗がん剤は絶対に使わなくてはいけないものではなく、患者さんによっては、抗がん座を使わない方がメリットが大きい場合もあります。

なので、抗がん剤を使用する時には、担当の医師とよく相談して決めるようにしましょう。

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